
ゴルチエの特徴としてはアヴァンギャルドでユーモラス。装飾がかったドレスなどには、ヴィヴィッドな感性が表現される。80年代にアンドロジナス、下着ルック、ボディコン服等、斬新且つユーモラスな作品を次々と作りだし、トレンドセッターとしての役割を果たした。アヴァンギャルディズムとクラシシズムを融合させたキッチュで独特の作風は、世界中のモード関係者から高い評価を受けている。その人並み外れた世界観が評価され、映画の衣装も数多く手がけている。
ジャンポールゴルチエ ファム Jean Paul GAULTIER FEMME 1976年発表。ジャンポールゴルチエのレディースコレクションライン。78年、ジャンポールゴルチエはオンワード樫山と契約。カシヤマ・フランスがパリで運営するセレクトショップ「バスストップ」のデザイナーとして契約した事でブランドの躍進が始まる。1982年にコレクションでビスチェ風のコルセットを発表し、下着をアウターウエア化する流れを作った。クチュールとストリート、クラシックとアバンギャルド、エレガンスと下品、男と女、街着と労働着といった、相反するテーマをいとも簡単に操りファッション界の壁を壊し続けている。
ジャンポールゴルチエオム Jean Paul GAULTIER HOMME 1984年発表。ジャンポールゴルチエのメンズコレクションライン。常に固定観念に捕らわれる事に懐疑的な姿勢を示し、85年にはメンズのスカートを発表し物議を醸す。アンドロジナス(両性具有)ファッションの先駆けとなり、現在のユニセックスの流れをいち早く先取りした。。高度なテクニックを持って大胆に非日常を演出するデザインにはアーティストにもファンが多い。現在メンズコレクションラインはGAULTIER2(ゴルチエ・トゥー・ザ・パワー・オブ・トゥー)という名になっている。
ジャンポールゴルチエクラシック Jean Paul GAULTIER CLASSIQUE クラシックはその名の通りゴルチェらしさを残したまま基礎の洋服として着ることの出来るものである。ファーストラインに比べややシンプルなデザインとなる。過去の絵型やアイテムの復刻なども行うライン。現在は廃止されている。
ジャンポールゴルチエオブジェ Jean Paul GAULTIER HOMME objet 1998年設立。メンズビジネスラインとなり「ゴルチエが作るサラリーマンの着るスーツ」がコンセプト。日本独自の展開で、いわゆるライセンスブランドである。ゴルチエの持つアヴァンギャルドなイメージとは対極にある高橋由伸をモデルに起用し、話題となる。現在は廃止されている。
ジーンズ・ポール・ゴルチエ Jean's Paul GAULTIER 2005年設立。1992年にスタートしたゴルチエジーンズ(Gaultier Jeans)を前身とし、カジュアルラインJ.P.Gに代わる新しいラインとして発足する。カジュアルラインという括りながら、価格帯を抑えたジャケットなども発表されており、他ブランドのディフュージョンラインに近い構成である。
ジャンポールゴルチエ マイユ ファム Jean Paul GAULTIER MAILLE FEMME イタリア・FUZZI社製のインポートコレクションライン。主にニットやチュール類に表記される。インポートコレクションのため生産数も少なく、ブランドの中でも品質はより高いものとなる。